2012年04月22日

SSP No3 「SEALsとの訓練で触れたP226」上

「SEALsとの訓練で触れたP226」 『上』
SSP No3 「SEALsとの訓練で触れたP226」上
 
今回は、国内で初めて触った、自動けん銃SIG P226について触れてみたいと思います。それも、米海軍特殊部隊のSEAL’s保有の実働銃!!
 舞鶴の保安学校内にある射撃訓練場で迎えた訓練当日、教官達は、私たちが今回の警乗常務のためにSIG社製の銃を採用した事を聞きつけて、銃を準備してくれたのです。しかし、我々が採用を検討していたSIGP228ではなく、自身のチームで採用していたSIG P226を人数分準備してくれていたのでした。

 彼等は、徐に黒いプラスチック製の銃ケースを開け、銃の安全を確認して射座のテーブルの上にスライドをあけた状態で並べだしました。日本国内、海上保安庁の施設内に自動けん銃が整然と銃数丁並べられたのです。その状況を見ていた私達は思わず・・唾を飲み込み・・「凄い。これがSIG P226 自動けん銃だ」「やっぱりリボルバーと全然違う。」と口々に言い合いながら銃を眺めていたのです。
 実を言うと私達は、SEALsから射撃の指導を受けることになる前に、有志を募って海外に射撃訓練に出かけていました。
 その際に渡航申請を取るのと同時に銃を国外で取り扱い、調査する事に関しての法的申請を行いました。
 某国射撃場にて安全管理を簡単に習い、9mm弾薬を使う自動けん銃の数種類貸し出しを受けたのですが、残念ながらその射撃場は、SIG社製の銃器は保有していませんでした。当時SIG社製の銃は、米国政府機関がこぞって採用を始めたため、ブランド力が急激にあがり、銃自体の価格が大幅に高騰していたのです。そのため、なかなか射場自体も購入できないとの事でした。
 また友人を通じて弾薬関係の手配をしました。なぜわざわざ友人を通す手間をかけたのか言いますと、当時は多くの弾薬がリロード弾である為にまだ弾薬自体の信頼性が悪く、値段は高くなりますが、メーカーを指定して新品の弾薬を用意する必要があったためです。
 銃は当時も今も人気の高いベレッタ社製の92Fを使用する事になりました。
 勿論他にも数種類の銃が有ったのですが(当時最新鋭のグロック等)銃の数が揃いまた人気の高いベレッタを選びました。
 射撃体験研究ツアーが終了し、帰国後多くの隊員は、自動けん銃のエアーガンを取り扱い練習や空撃ち練習のために購入したのは、言うまでもありません。当時はやはりベレッタ社製の92Fが一番人気でしたが、私も後輩とともに店に行き、元々好きだったS&Wのエアーガンを購入しました。
 さて、話を舞鶴に戻しましょう。
 彼等SEALsが持ち込んでくれたのは銃だけではなく、訓練のために、軍で使用している大量の9mm弾薬も運び込んでくれたのでした。
 大きな木製のアモボックス。そのふたを開けると。大量の9mm弾薬が・・・。
 紙箱にミルナンバー等が印刷された軍正規品の箱に入った弾とバラ弾になった物を合わせると数千発は有ったのではないでしょうか。
 それを見た瞬間、今回の研修は相当な内容になりそうだという実感が湧いて来ました。
 何故かって? それは当時海保だけではなく多くの銃器を取り扱う官庁職員は、年間多くても数百発程度の射撃しか出来なかったからです。
 訓練を行なう為と合わせて、弾を弾倉に詰める方法を習いながら、多くの準備された弾倉に9mm弾薬弾薬を次々込め何本もの弾倉を用意しました。
 当時はまだ知識も殆どない状態ですから何も考えず、パチンコ玉をつかむ様に手に取り、詰め込めるだけ(15発)弾を無理矢理込めました。弾を込めるこの作業だけでも実は興奮状態です。今まで扱っていたけん銃は、5発とか6発の世界な訳ですし。。
 弾倉に弾を込めるだけでも初めての経験です。雷管部分や弾の状況を確認する事の重要性なんか知る由も有りません。
 加えて、弾を込める数によって様々な不具合が起こると言う事も知らない訳ですし、彼ら教官も初日は全く何も言わず、私達が行なう行動をただただ観ていると言う感じでした。(勿論危険な行動を取りそうになる前に彼らは、それとなく是正してくれていたのですが・・・)
 大量の弾倉を用意し終わり、弾倉をテーブルに並べ終わると、テーブルにはスライドを後退させてスライドを開けた状態のSIGP226が並べられていました。
 初めて目にするブランド銃SIGP226。
 前回射撃してきたベレッタ92Fとは全く異なり、更にはみんなで購入したエアーガンとも違う存在感を感じました。
 今でこそ多くの部隊が使用していたり、モデルガンやエアーガンが多くありますが、当時は本当に数が少なく、実物を見たのはこの時が初めてでした。
 他社の銃器とは少し異なるグリップ形状やトリガーフィーリング・・・
 まずはグリップですが、左右対称の形状が多い中、SIG社のこのシリーズのグリップ形状は、左右非対称の形状をしており、これは、元来競技射撃を行う精密射撃用競技銃のグリップの形を採用している事と、更には安全機構として取り入れたデコッキング(シングルアクションをダブルアクションに機械的に安全に戻す事で、安全性を高める方法を言いますが、機構的には、デコッキングとはコック状態にあるハンマーをレスト状態にすることを言います。)機構の関係から、グリップが異様に膨らんでしまったと友人のSIG社担当者等から聞いた事があります。
 今回は、ここら辺で!次回に続きます。
裏話等詳しい話をお聞きになりたい方は、是非特区にお越し下さい!!




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Posted by 特殊作戦群区  at 12:46 │セカンドサイトピクチャー